スタッフブログ
スタッフより

二つの泉

みなさま、こんにちは。

銀座サロンの受付に座っていたら、レッスン室からアッセルマンの「泉」が聞こえてきました。
今まで数えきれないほど何度も聴いてきましたが、改めて素敵な曲ですね。

アッセルマン 泉 作品44
03041448_4d707d1b31ca6

アルフォンス・アッセルマン(1834~1912)が作曲した「泉 作品44」はハープのために書かれた独奏曲の中でも最も有名な曲で、誰もが憧れを抱く曲だと言ってよいでしょう。
この曲を好きになってハープを始めた人も少なくないようです。

さて、ハープの曲にはもうひとつの「泉」が存在します。
それは以前ご紹介したアルベルト・ツァーベル(1834~1910)が作曲した「泉 作品23」です。

ツァーベル 噴水 作品23
03041611_4d709092a9aec

こちらは区別するために「噴水」という日本語訳がされていますが、原題は同じ「Le Source」です。
また曲想も似ており、まるでアッセルマンの「泉」を意識しているかのようですが、実はこちらの「泉」の方が早く書かれ、作曲年は「泉」の1898年に対し、「噴水」は1890年頃と思われます。

当時、フランスでハーピストと教師をしていたアッセルマンとほぼ同じ時期にロシアで同様のことを行っていたツァーベルですが、二つの泉が似ているのは単に偶然と思っていました。

しかし、ある時にこの楽譜に書かれている文字が目に入りました。

アッセルマン 鬼火 op.48
06261418_4e06c136b4023

アッセルマンのFollets op48、日本語訳は「鬼火」という題名の曲です。
そして献呈された人の名前が…
e18329f2ac27a6770fca33c1e449aa66

ここに書かれているのはツァーベルの夫人ということでしょうか。
このことから以下の結論に達しました。

アッセルマンとツァーベルは親交があった。
アッセルマンはツァーベルの「噴水」に触発され、そして名曲「泉」は生まれた。

という仮説仮説を書かせていただきました。

この2曲を聴き比べてみてはいかがでしょうか。
二つの泉を一枚で聴けるCDはこちらです。

La Source 〜泉〜 ハープで奏でる情景
01211833_4d3952cfc7b67

銀座十字屋 成田