イベントレポートある日の銀座十字屋
ホール主催イベント

午後のサロン 沖 幸子「ていねいに日々をつむぐ、50からの暮らし」〜四季折々家しごと〜

2015.9.10 午後のサロンvol.185

 マダム中村が挨拶の後、「沖さんの“朝家事”の本をバイブルにしております!」と、沖さんをご紹介、沖さんは5年ぶり、2度目のご登場です。「今日はお運びをいただきましてありがとうございました。日本人として、女性として大和言葉を大切にしたいと思っております。本当は晴れ女なのですが、今日は雨が降ってしまい、その代りに、明るいお洋服を選んで着て参りました。」沖さんの声が軽やかに響きます。

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 人は、“健康”をあきらめた時、“わくわく”“どきどき”をあきらめた時、“老けた”“老いる”という言葉を使った時、年を取ります。(会場を見渡して)かりに50才を過ぎていても、今からでも遅くありません。(笑)元気をあきらめない。若い精神力をあきらめないことが大切です。以前ドイツやイギリスで何年か生活しましたが、外国にいると日本の良さがわかります。日本には四季があるのがいい。(私の)森の家も、最近、雨の降り方が違います。まるでスコールのようです。

 自分のホームページに「ask sachiko」という質問コーナーを持っています。最近、掃除のハウツーよりも暮らしのエッセイ寄りになっています。毎日の暮らしのエッセイで、『いらないものはとりあえず紙袋に入れておくとよいでしょう』と言ったら、30代後半の主婦から『紙袋はいつ捨てたらいいのですか』という質問がきました。嫌われおばあちゃんよろしく、『物との決別は他人がやるものではない。自分の心との闘いです』と回答しました。“もの”と“人間”の関係ですが、ため込む人はいつか使うと思って取っておくが…95%は使わない。5パーセントのために置いてあるだけなのです。

 よく一人旅をします。最近も10日間の一人旅をしました。ドイツのハンブルグをベースに、汽車の旅です。ドイツでみたTV番組「突撃あなたの家を片付けます」は、日本と違うのは、そのアフター版がありこと。片づけたその人のこころが病んでしまいました。物欲の旺盛な人は、物がなくなると気力を失ってしまうそうです。しかしそのTV番組はトラック3台分捨てたものを保存してありました、心理学者が登場し、「ガレージセール」を提案して、売り上げたお金が日本円で18万円になると、元気になり、札束に囲まれてハッピーエンドで番組は終了しました。

 思い出のアルバム等、捨てるときは、処分できない自分との戦いです。 (それは一人一人で違うもの。)処分するときは、今要るもの、要らないものをはっきり自分に問うことです。どうしても処分できないものはムリをせず、ものを自分から一時逃避させ、少し時間をかけることもいいかなと思います。

 今の世の傾向として20代30代の若い女性たちは、結婚すれば、家事を男性にしてもらいたいし、家事の出来ない男性とは結婚したくないと考える人が増えました。ですから、家事の出来ない30代の男性はお嫁さんを探すのが大変です。女性が男性を選ぶ時代になりました。数年前、NHKラジオ深夜便を1年担当した時、反響があったのは、りんごのむき方も男はやる前に考え、女は切りながら考えるとお話ししたこと。男女で家事に取り組むやり方や考え方が違うのも参考になりますね。

 家事をするのは自分が楽しい方法でやるのが一番です。そして「予防家事」お風呂場のカビも取るのが厄介になる前に予防する、換気扇は油汚れがベタベタになる前にやる。昔のおばあちゃんのやり方は世界共通、使ったらすぐ手入れをすること。きれいに見えても使ったらすぐきれいにする習慣、つまりこれからは、“予防掃除”は大切です。ほこりがほこりを呼びますので、軽い汚れの内にきれいにしておけば、あとがラクです。家の掃除もできるところは自分が管理しないと老け込んできます。時間も力も要らないポイント掃除は若返りの知恵です。朝起きた時、一番に何をするか、脳に関する専門家によると、朝一番で「今日一日、何をするかを考えること」だそうです。今日やることを優先順に考え、脳に刺激を与えることが大事だとか。朝の目覚めと共にまず感謝、「目が開いて有難う」と。日本の行事、四季折々の家しごとにも関心を持てば、いつまでも年を取らずに若々しく過ごせます。ていねいにやる必要はない。人から見てどうかという客観的な目線も必要。「皆さま、ぜひ楽しい発見を暮らしの中で見つけてください」と、元気いっぱいに話され、あっという間の1時間でした。

「今日は雨のサプライズでオルゴールに出会えました。私は3つしかないけれどオルゴールのコレクターです。むかし訪れた夏のアルプスの小さなホテルにディスプレイしてあったようなものに出会いました。今日は嬉しいです・・・」。

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音楽は沖さんがモーツアルトとシューベルトがお好きということで、それを意識した選曲です。スイスのリュージュ製のオルゴールを小さいベル型のものから、反響版を置く大きなものまで解説をしながらオルゴールの演奏を聞きました。
 オルゴールは2種類、シリンダーオルゴールとディスク型オルゴールがあるそうです。モーツアルトの曲等 10数曲を聞きました。癒し効果が高いので病院の受付に使用されるとか、一番古いオルゴール「シンギングバード」は一個づつ違うので世界に一つだけのもの。その仕組みを考えたのは時計職人、ムーブメントの櫛歯は多いほど良い音色とか。櫛歯22個と124個の聞き比べをしました。音の深みが違います。

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ハーピストの佐藤厚子さんによるハープ演奏、まずは、気分はオルゴールなのでと、「オルゴール」という曲名の作品を演奏、途中でねじが止まり音楽もストップ、マダム中村がねじを巻いて演奏を再開するという可愛いおまけもありました。ゴットフロアの「ずっと私の傍に」、モーツアルト作曲・グリンカ編曲のバリエーション、アッセルマンの「泉」を演奏されました。