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ハープ解体新書Vol.2 「音色の秘密」

銀座十字屋通信2016年3月まで発刊をしていた人気季刊誌『銀座十字屋タイムス(旧・銀座十字屋通信)』で人気のあった連載「ハープ解体新書」をお届けいたします。

ハープ解体新書Vol.2 「音色の秘密」


シリーズ2回目のテーマは「音色の秘密」についてです。

ハープの響きって何とも表現のしようのない独特の美しさがありますよね。大変複雑な原理があの素晴らしい音色を生み出しているのですが、今回はその一部を解体していきましょう。

楽器の音色、たとえば「フルートがフルートの音に聴こえる」、「バイオリンがバイオリンの音色に聴こえる」のはなぜだと思いますか?このことは「音の波形」を見るとよく分かります。

まず表面が滑らかな波形。この波形はたとえば電話の受話器を耳にあてた時に聴こえる「プー」という音。あるいはラジオの時報音など。いわゆる自然界では存在しないと考えられる音で、音の高さを一定に合わせたら波形が同じなので一体何の音なのか判断できません。何とも味気のない音ですね(図Aを参照)。

i_graphA
i_graphB
i_graphC

次に図Bをご覧ください。
図Aと比べて波形がゴツゴツしているのが分かると思います。では図Cはどうでしょう。

図Bとはまた違っていて、それぞれ特徴的な波形をしています。実は、この「ゴツゴツ」がその音色を決定しているのです。私たちが楽器の音を聴いている時、常々頭で波形を思い描いているわけではありませんが、耳と脳の経験と働きにより瞬時に楽器の種類を当てることができるのです。周波数を変えても音量を変えても「これはハープの音色だ!」「これはホルンだ!!」と察知できるのです。すごいでしょう。

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