2020/7/2

【新商品】おすすめのCDレビュー~ 福井麻衣(ハープ奏者)

彩光 ア・ラ・フランセーズ/福井麻衣~瀬尾和紀 購入はコチラ
少なくともコロナ禍以前では、最も精力的に演奏活動をしていたハーピストだ。パリ国立高等音楽院では修士課程を首席で卒業、フランスには並々ならぬ思慕を寄せる福井麻衣が、同じ学校で学んだフルート奏者の瀬尾和紀とのデュオで綴った、マイルストーン的なアルバムである。

本作で注目されるのは、まず選曲の妙だろう。福井本人としての一里塚を示すだけではなく、ハープ・シーンにその爪痕を残すという作業をやっているようにも思える。フランスは、一筋縄ではいかない。彩光というアルバムのタイトル通り、スポットライトをまんべんなく当てるがごとく、多くの耳に届いていない曲をフィーチャーすることで鮮度を上げ、傍耳を立てるような配置が成されている。ハープのレパートリーでフォーレとくれば「塔の中の王妃」、サティなら「ジムノペディ」、ドビュッシーなら「月の光」あたりが妥当でしょう。ところが、フォーレの選曲のなかには、「コンクール用小品」なんかが入っていたり、サティに至っては「星たちの息子第一幕」の武満バージョンであったり、ドビュッシーは「小舟にて」である。ラヴェルもダマーズも、実に渋い捻りの効いた選曲。フランス愛、ハープ愛が高じて、玄人筋でも録音には二の足を踏みそうな曲を、ランパル~ラスキーヌを彷彿とさせる手練れのコンビで奏でた。息の合った演奏には、淀みがない。二人によってパリの路地の隠れた名店でフランス・キュイジーヌをいただく感覚。そう、「表通りのパリだけがパリではない」というステートメントに貫かれているようにも思える。

圧巻は、アンドレスの「ナルテックス」。ライブの場でたびたび演奏してきているが、技法的にはかなり難しい部類に入ると思うのだけれど・・。アルバムとしては、ひとつの曲を比較して聴くなら別だが、往々にしてこういう盤がライブラリーには残るものだ。全編知性と制作意図が透けて見える一枚である。

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