ロシアのハープ奏者、教育者。祖母が後にモスクワ音楽院を設立したニコライ・ルビンスタインと共にピアノを学んだ友であり、あのチャイコフスキーの弟子であったという音楽一家に生まれ、最初はピアノとチェロを学ぶも、ハープに切り替え11歳からモスクワ音楽院で学び、12歳でコンサートを開催した。唯一ドイツ・ベルリンでマックス・サール教授に学んで帰国、以降はボリショイ劇場が主な活動のベースとなる。その頃の仲間に、ディミトリ・ショスタコーヴィッチがいる。60年代からソ連全土や海外を楽旅し、母校モスクワ音楽院で多くの弟子たちを育てた。彼女のレパートリーは300曲以上に及び、1973年に「ハープの芸術」という著書も残している。1966年に人民芸術家となり、1973年にはソ連邦国家賞を受賞。名実ともに、ロシアを代表するハープ奏者だった。